(訳語の問題)「統制勘定」について
ゲスト
現在のプロジェクトで、SAPビギナーの人がメンバーにいます。
その人は会計知識はあるのですが、「統制勘定」という言葉に躓いてしまいました。
原語では、Abstimmkonto です。Kontoは勘定科目のことであり、
Abstimmには「投票」のほか「分割」「分けあう」という意味があります。
従って、「売掛金」等、我々が「統制勘定」と呼んでいるものは、「分割勘定」が正しい訳語になると思います。
英語版では、Reconciliation Accountになっています。直訳すれば「和解勘定」または「調整勘定」ですが、general ledger reconciliation(総勘定元帳と照合確認する)勘定が穏当な訳でしょう。
どのような経緯で「調整勘定」が「統制勘定」となったのか分かりませんが、これはかなり酷い誤訳だと思います。
★SAPが難解であり、躓く人が多い最大の原因の1つは、誤訳です。
この訳語の問題は、本当に深刻だと思います。
※一部の技術者は、「言葉の問題なんか気にしない」と仰いますが、それがコミュニケーション・ギャップやバグの原因になっていることを直視するべきだと思います。
中学校の数学では、「因数分解」、「有理数」などはその典型例であり、「因数」は数字ではなく「因子分解」とするべきであり、12=2×2×3の「素因数分解」こそ「因数分解」と訳すべきでした。また、「有理数」はrationalの名詞形にration(理、ことわり)とratio(比)があるのですが、本来、後者とするべきところが明治の先人の誤訳により前者になってしまいました。正しくは、「有比数」=「比で表せる数」と訳すべきでした。そうすれば、「有理数」=「整数」または「分数」とすぐに分かります。
誤訳、恐るべし。
その人は会計知識はあるのですが、「統制勘定」という言葉に躓いてしまいました。
原語では、Abstimmkonto です。Kontoは勘定科目のことであり、
Abstimmには「投票」のほか「分割」「分けあう」という意味があります。
従って、「売掛金」等、我々が「統制勘定」と呼んでいるものは、「分割勘定」が正しい訳語になると思います。
英語版では、Reconciliation Accountになっています。直訳すれば「和解勘定」または「調整勘定」ですが、general ledger reconciliation(総勘定元帳と照合確認する)勘定が穏当な訳でしょう。
どのような経緯で「調整勘定」が「統制勘定」となったのか分かりませんが、これはかなり酷い誤訳だと思います。
★SAPが難解であり、躓く人が多い最大の原因の1つは、誤訳です。
この訳語の問題は、本当に深刻だと思います。
※一部の技術者は、「言葉の問題なんか気にしない」と仰いますが、それがコミュニケーション・ギャップやバグの原因になっていることを直視するべきだと思います。
中学校の数学では、「因数分解」、「有理数」などはその典型例であり、「因数」は数字ではなく「因子分解」とするべきであり、12=2×2×3の「素因数分解」こそ「因数分解」と訳すべきでした。また、「有理数」はrationalの名詞形にration(理、ことわり)とratio(比)があるのですが、本来、後者とするべきところが明治の先人の誤訳により前者になってしまいました。正しくは、「有比数」=「比で表せる数」と訳すべきでした。そうすれば、「有理数」=「整数」または「分数」とすぐに分かります。
誤訳、恐るべし。
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(訳語の問題)「統制勘定」について
(ゲスト, 2018-11-13 11:05)
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Re: (訳語の問題)「統制勘定」について
(ゲスト, 2018-11-13 14:18)
- Re: Re: (訳語の問題)「統制勘定」について (ゲスト, 2018-11-13 14:44)
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Re: (訳語の問題)「統制勘定」について
(ゲスト, 2018-11-15 18:35)
- Re: (訳語の問題)「統制勘定」について (ゲスト, 2021-3-19 13:13)
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Re: (訳語の問題)「統制勘定」について
(ゲスト, 2018-11-13 14:18)